森山 満 自己紹介へ

現代住宅建築と木割

皆さんお久しぶりです。

昨今の住宅建築には、和室がかなり少なくなっています。

田舎の方で昔ながらの在来工法で建てる場合や社寺建築では取り入れているかと思います。

当社の若手社員に『木割』って知っているかと聞いてみると知らないとのことです。

自分がこの業界に入った頃は、住宅にしても、旅館の客室にしてもスケールで

1/2に圧縮した図面を㎜単位で納まりを書いて大工さんに渡したものでした。

特に神社の拝殿を施工図にした時は、『木割』の書物と神社へ確認しに通ったことを思い出します。

このように培った知識も現在では、殆ど必要ありません。

と、いうのも、現在の住宅建築では、大壁の作りばかりで仮に和室があっても現代社会では

古い感覚に陥る為、『木割』に準じた鴨居の高さ、柱の壁ちり、落掛けと長押の関係とかが

無縁になっているからです。

近年は、すっきり垢抜けした建物が求められている傾向からだと思います。

このような時代の流れで、知らなくても良いからですね。

『木割』だけでなく建築用語にしてでも、同じ業界にいても専門用語で会話をしても

理解が得れないというさびしいものも感じます。

ただ、現在ある住宅建築の基礎は、『木割』から今日に至っているということを理解した貰いたいですね、

今年も後残り僅かとなりましたが、何事もなく無事に年末年始を迎えたいと思います。

それでは、この辺で。

               我が家に帰ろう 『コーワの家』       

 

1ページ (全8ページ中)